ライギョはタイワンドジョウ科の総称で、日本に人為的に持ち込まれ、カムルチー、タイワンドジョウ、コウタイの3種類が分布しています。観賞魚として人気があり、私も実際に近所のペットショップで売っているのを見ました。
また、日本では食用とはされていませんが、海外では養殖が行われ、スーパーで売られるなどポピュラーな存在です。
今回は去年回収したライギョ(今回用いたのはカムルチーなので以下、カムルチーと表記)を調理をする話です。
(写真は2016年の夏に回収した75cmのカムルチー)
※ 3.料理 以外は過去の話です。
料理する前の準備
個人的に肉食魚は泥抜きをしなくても食べられると思います。しかし、カムルチーがいた場所がとても汚く止水域だったので、泥抜きをすることに。(川などの流れがあるところなら泥抜きしなくても良さそう)
タイワンドジョウ科は上鰓器官を持ち、空気中から酸素を取り込み、二酸化炭素はエラから水中に排出します。空気呼吸ができないと溺死するので、飼育する際は注意です。
私は浴槽で数週間の間、カムルチーの泥抜きをしました。
家族がいたら当然怒られますが、私は学生です。一人暮らしの利点はこういうことができる点です。
下処理
血抜き
血抜きの前に、カムルチーの頭に一撃を加えて気絶させるか、冷凍庫で仮死状態に。ここで動きを止めておかないと、カムルチーが暴れて血祭りになります。(実話)
暴れると血が飛び散るので、家の外か現地で処理をした方が良いです。
私はお風呂場でしましたが。風呂場が血まみれに
気絶させた後、エラと体の間にある薄い膜に包丁を入れて、背骨の近くにある血管(エラの付け根)のところまで切ります。この時、心臓は潰さないように包丁を入れます。
個人的に、エラの付け根付近と尾の方の2箇所に切れ込みを入れて血抜きする方法より、エラの付け根付近の1箇所だけを切る方法を人に勧めています。
細い血管の中の血も抜けるしね(魚が生きていて心臓が停止していない場合のみ)
魚の種類にも大きさにもよるとは思いますが、2箇所切ってしまうと見た目は血が抜けてるように見えますが、細い血管までは血が抜けません。
三枚おろし
捌いてみると、タイワンドジョウ科は一般的な魚に比べて、内臓の構造が違いました。
浮き袋が尾びれ付近まであります。
大きめの魚を捌いたことがある人は捌くのは簡単かもしれませんが、ライギョの体表の粘液がとても厄介です。ナマズの調理で滑り系魚の三枚おろし経験済みな私は、お湯をかけて表面の粘膜を固め、たわしで取り除いたのち、三枚おろしにしました。
ここで重要なのは、滑りやウロコの処理をした包丁やまな板で身を扱わないこと。臭みが移るので包丁とまな板は2セット用意しました。
もちろん、皮から素敵な臭いを放っているので皮を引きます。
完成してラップで包んだのがこちら。
スズキ目の魚なので見た目は鯛のようです。
この後、冷凍庫に放置していました。
料理
今更ながら、解凍して料理します。魚には寄生虫がいる可能性があるので調理する際はよく加熱して下さい。
カムルチーのスープ
名前の通り、そのままです。調味料は塩と料理酒くらいです。
見た目はグロテスクですが、スープは黄金色でいい香りが。
実食
見た目は気持ち悪いが美味い。
シンプルな味付けなのにすごく出汁が出ています。ライギョの頰の身の食感はササミに近いです。
写真は載せていませんが、エラなどが少々グロテスクです。見た瞬間に食欲が失せる人もいるかもしれません。
下処理が十分でないとドブの味がするかもしれません
カムルチーカツを乗せたカレー
カムルチーの身でカツを作り、カツカレーにしました。
実食
身が少しパサつきますが、美味しいです。
食感は魚なのか鳥なのか例え辛く、不思議な感じですが、美味い。
最後に
実はカムルチーを2匹回収していたので、冷凍庫にまだ在庫があります。(身の何切れかは友人に押し付けた譲ったが)
また、カムルチー料理を作った際は紹介しようと思います。
親にカムルチーを食べるのはやめておいた方が良いと言われましたが、時すでに遅し。既に食べていたので、「美味しいから大丈夫だよ〜」とだけ言っておきました。
おすすめのカムルチー料理などがありましたら、コメントにてご教示下さい。