まつもとの雑記

理系のオタクが一般ピープルには理解されない"ディープな"趣味について書き綴ります

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LINNÉ LENS(リンネレンズ)無料版を使ってみた

LINNÉ LENS(リンネレンズ)というスマートフォンをかざすだけで魚や動物の名前が分かるアプリがあります。

 LINNÉ LENS(リンネレンズ) - かざすAI図鑑

iOShttps://itunes.apple.com/jp/app/linne-lens/id1406300416

Androidhttps://play.google.com/store/apps/details?id=ai.linne.linnelens

今回はどれくらいの精度で生き物を同定できるのか興味があったので、iPadにリンネレンズをインストールして生物多様性に富んだイシガメ水槽を覗いてみます。

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リンネレンズの精度を調べるために使うイシガメ水槽
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動物だけでなく植物や石といった障害物もある水槽

無料版のリンネレンズは1日10種まで同定できる。有料版のリンネレンズは昔はAdobeiPadCLIP STUDIO PAINTのように月額制だったが、現在は買い切り型になっている。また、以前にリンネレンズプロ(月額制)で課金したユーザーは現在の買い切り型(480円)を新たに購入せずに利用できる。

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ピントを合わせるとちゃんと同定されますね。

写真を見て気付いた方もいるかもしれませんが、リンネレンズはスマホがAI図鑑に変わると謳っています。アプリは入れることができますがタブレットでは画面の比率などが対応していません。使えるから良いんだけど。また、電波が届かなくてもリンネレンズは大丈夫。スマートフォン上でリアルタイムで処理されて同定しているみたい。

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このように同時に複数の生き物の同定もできます。これなら水族館でも楽しめますね。ただしプロ版(有料版)に限る

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ピントがちゃんと合わずにイシガメがイリエワニと誤同定されることもありましたが、普通に楽しいぞこれ…

わたしはこう見えても結構、性格がひねくれています。カワムツとヌマムツは昔、同種だとされていてヌマムツの和名が決まる前はカワムツA型(ヌマムツ)、カワムツB型(カワムツ)として図鑑でも扱われていました。リンネレンズでは…?

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うん…ちょっといじわる過ぎたか。ちなみに下の%の表示は確信度。

捕獲した場所は止水域ではないのでヌマムツの可能性は低いですが臀鰭分岐軟条数を数え直し、この魚はカワムツだということがわかりました。

さすがに人間でも同定するのが困難な種をいくら人間より賢くなったとは言えスマホのスペックで処理するのは…完全に正しい同定ができなくても私はそれで良いと思います。

上のカワムツかヌマムツかなんて、スマホでかざして「コイ科」の仲間だとか「ヌマムツカワムツA型」だとかという基本的な知識を補いつつ、いざ図書館で図鑑を開いて本当にその生き物なのかを同定する。そういった自分で調べるという楽しみの1つにもなりますからね。

ちなみに、スマホをかざして同定した生き物の履歴が閲覧できる機能と系統樹で見るツリー機能があります。

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ツリー機能の方をみてみましょう。これを見る限り、哺乳類、鳥類、昆虫類、魚類、爬虫類…と植物以外は全てカバーできるのではないのでしょうか。大きい図鑑を買うより手軽で持ち運びに便利ですね。

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タモロコたちはコイ目コイ科の魚です。系統樹のコイ科を見る(拡大する)とちゃんとあります。

図鑑ではページ数が多くて調べるのに煩雑だったりしますが、これならオイカワやタモロコがコイ目コイ科でコイの仲間だということが視覚的に理解できます。これは書籍のほうの図鑑にはないメリットですよね。

同定した生き物の履歴を閲覧する機能は自分の撮った(かざした)時の写真が使われます。そして解説も見ることができるので本当に自分だけの、世界にたったひとつの図鑑になります。収集癖のある人は水族館や動物園に通ってしまうのでは??

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いやー、凄い時代ですねー

スマホがあれば動物を同定できる時代。

植物専門の私は「植物も実装予定」という噂をきいたのでぜひ、リンネレンズで植物も同定できるようにしてほしいと思っている。

植物は野生のものから園芸品種と幅広く、樹木に至っては強剪定(太い枝やたくさんの枝葉を切り落とすこと)で葉に奇形が生じたり、アカメガシワのような稚樹の葉と成長した木についた葉では別の種だと思ってしまうようなものもある。つまり、同定は難しいということ。でも、ある程度の情報(ブナ科など)が分かればすごく便利だと思う。本当に植物にも対応してほしい。。。

植物が実装されなかってもこの後にでも私はリンネレンズの有料版を買うだろう。